月乃風味
オリジナル小説サイト「ふれいば」の管理人・月乃宮のブログです♪時々こちらでも小説連載してます。
サイバーステーション (1)-3
くだらないバラエティー番組を観てるのにも飽きた晴海は、実に五日振りにPCを立ち上げた。
メールチェックも終わってしまうと、マウスを握る手が止まる。
こんな状況下で、趣味のネット小説を書くのはとても無理だ。
なんのアイデアも浮かびやしない・・・というより、書く気力が湧かない。
仕方がないので、二週間ほど前から始めた無料オンラインゲーム『Cyber-station』にログオンする。
サイステをプレーするのは、パーティーを組んでいたテラと別れた時以来だ。
『そういや、会社で契約打ち切りの辞令が出た前の日の夜だったな』・・・晴海は陰鬱な気持ちに陥る。
現実では会社から捨てられ、ゲーム内でも仲間から捨てられ、まったく嫌な事は重なるものである。
それでもこの仮想世界を訪れる理由は、てっとり早く現実逃避をしたいがためだった。
サイステの世界は、好都合なことに晴海にとっては新しい、未知なる世界。
不慣れな世界観が、晴海の心を一層現実から遠ざけてくれる。
―――解決策が無い時は、逃げるしかないんだ。
この世界では、晴海は晴海ではなくなり、『ハル』というプレーヤーになる。
性別は男。だから言葉遣いも『あたし』から『俺』に変わる。
前回ログオフした場所は、ティスアと呼ばれる町はずれの酒場。
ひとりで行動を始めても、比較的安全な場所。
一歩町の外に出れば、『ヴァルス』と呼ばれる敵に遭遇する恐れがある。
ハルはまだ経験値が低く、ひとりで敵に向うには無理がある。
酒場でウロウロしていたら、突然画面にダイアログが表示された。
『タウを利用してみますか? はい/いいえ』
―――タウ?ああ、テラがくれたやつね。
晴海は迷わず『はい』のボタンをクリックした。
すると次の瞬間モニターが真っ暗になり、続いて部屋中が暗闇に包まれる。
「・・・あれっ、停電!?」
(つづく)
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セーブ前に停電起きることほど、腹の立つことはない。
メールチェックも終わってしまうと、マウスを握る手が止まる。
こんな状況下で、趣味のネット小説を書くのはとても無理だ。
なんのアイデアも浮かびやしない・・・というより、書く気力が湧かない。
仕方がないので、二週間ほど前から始めた無料オンラインゲーム『Cyber-station』にログオンする。
サイステをプレーするのは、パーティーを組んでいたテラと別れた時以来だ。
『そういや、会社で契約打ち切りの辞令が出た前の日の夜だったな』・・・晴海は陰鬱な気持ちに陥る。
現実では会社から捨てられ、ゲーム内でも仲間から捨てられ、まったく嫌な事は重なるものである。
それでもこの仮想世界を訪れる理由は、てっとり早く現実逃避をしたいがためだった。
サイステの世界は、好都合なことに晴海にとっては新しい、未知なる世界。
不慣れな世界観が、晴海の心を一層現実から遠ざけてくれる。
―――解決策が無い時は、逃げるしかないんだ。
この世界では、晴海は晴海ではなくなり、『ハル』というプレーヤーになる。
性別は男。だから言葉遣いも『あたし』から『俺』に変わる。
前回ログオフした場所は、ティスアと呼ばれる町はずれの酒場。
ひとりで行動を始めても、比較的安全な場所。
一歩町の外に出れば、『ヴァルス』と呼ばれる敵に遭遇する恐れがある。
ハルはまだ経験値が低く、ひとりで敵に向うには無理がある。
酒場でウロウロしていたら、突然画面にダイアログが表示された。
『タウを利用してみますか? はい/いいえ』
―――タウ?ああ、テラがくれたやつね。
晴海は迷わず『はい』のボタンをクリックした。
すると次の瞬間モニターが真っ暗になり、続いて部屋中が暗闇に包まれる。
「・・・あれっ、停電!?」
(つづく)
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セーブ前に停電起きることほど、腹の立つことはない。

